シンプルに生きる

心の錨

「なぜ働くのか?」

就職したばかりのころ、このフレーズが頭から離れませんでした。

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しかし、この間いに対しては、誰も答えを教えてくれません。

もちろん、職場の先輩や上司に聞けば、その人なりの答えを教えてくれるかもしれませんが、その答えは、その先輩や上司にとっての答えであって、私たち自身にとっての答えではありません。

 

だから、この問いに対しては、私たち自身の答えを見出していかなければなりません。

私たち自身が、日々の仕事に取り組みながら、「自分にとっての答え」を見つけていかなければならないのです。

 

 


仕事の思想


学生を卒業し、社会に出るの春のことです。

その時の、ある友人と交わした会話が、今も心に残っています。

それは、卒業後の就職先についての会話でした。

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その友人は、ある高校の教師の道を選びました。

しかし私は、彼から就職先として選んだ高校の名前を聞いて、内心驚きました。

 

なぜならば、彼が選んだ高校は、エリートたちが集まる受験校でもなければ、裕福な家庭の子弟が集まる名門校でも無いばかりか、むしろ全く逆の評価を得ている高校だったからです。

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落第、退学、非行、校内暴力……。

そうした問題が多く、眉をひそめて語られる高校だったのです。

 

私も教職の道には(少し)興味を持っていたので、その高校の評価を知っていました。

だから私は、彼に聞いたのです。

「あの高校の悪い評判は聞いているよね。なのに、なぜ君はあの学校を選んだんだい?」

 

その時の彼の答えは、今も忘れられません。

 

彼は、気負う事なく、静かな口調で こう答えました。

「確かにあの高校は、非行や校内暴力が問題になっている高校だよ……。けど、そうした学校にこそ、本当の教育が必要じゃないかい!?」

 

その友人の、その言葉を聞いて、私は深く考えさせられました。

なぜ我々は働くのか?

そのことを考えさせられたのです。

 

なぜなら友人は、その事に対する答えを持っている!と感じたからです。

周囲の友達が、経済的な報酬将来の地位が約束された道を選ぶ中、敢えてその道を選んだ彼は、「なぜ我々は働くのか?」という問いに対して、彼なりの答えを持っていると感じました。

 

 

 

 


仕事の思想


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あれから、ずいぶん歳月が流れました。

その友人とは、それ以来一度も顔を合わせていません。

 

たまに、彼のことを思い出し、ふと考えます。

彼は、今もどこかの高校で、あの頃の気持ちのまま教職の道を歩み続けているのだろうか?

それとも、その気持ちは失われ、今は他の学校で現実のプレッシャーに耐えながら教師の仕事を続けているのだろうか?と。

 

 

もちろん、私には分かるはずがありません。

もしかしたら、彼は変わってしまったかもしれない。

あれほどの気持ちを持って教職の道に就いた彼も、やはり現実の壁に突き当たっているのではないだろうか?

そして、その厳しい現実の前に、挫折を余儀なくされているのではないだろうか?

そんな思いが、胸をよぎります。

 

 

なぜなら、現実の壁の厳しさも、挫折の苦しさも、この私自身も感じ続けてきた事だからです。

そして、この事は現在の社会で働く多くの人々が感じ続けている事だからです。

社会の現実は、青春時代の夢や希望を生き残らせてくれるほど、生易しいものではありません。

 

 

しかし、そうした現実の壁に突き当たり、挫折の苦しさを味わったにもかかわらず、なぜか私は、今も信じています。

彼はきっと、あの頃の気持ちを抱き続けて困難な教職の道を歩み続けているのだろう。

逆に、その気持ちは深みを増しながら熟成され、その道を歩む彼を支え続けているのだろう。

何故か私は、今もそう信じています。

 

 

あの時、彼の言葉から伝わってきたものは、単なる青春時代の甘い夢や希望ではなかったように思うのです。

あの時、彼の言葉から伝わってきたものは、「思想」でした。

 

 

彼の言葉は、「なぜ我々は働くのか?」という問いに対する、彼なりの答えを明確に表明していたものと、今では考えています。

それは、たぶん「仕事の思想」とでも呼ぶべき、明確な「何か」だったと思います。

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おそらく、彼はそうした「仕事の思想」を心に抱く事で、「錨」にしようとしたのでしょう。

これから実社会という海原に、一艘の小舟で漕ぎ出そうとする。その荒波の厳しさも潮流の激しさも伝え聞き、実際に目で見て(経験してないだけで)分かっています。

 

それが分かっているからこそ、その現実の荒波や潮流に流されてしまわないように、心の「錨」を求めたのではないでしょうか。

厳しい荒波がやって来ても、激しい潮流がやって来ても、決して流されてしまわないために、「仕事の思想」という重い「錨」を、心の深くに降ろしたのでしょう。

 

私は、今でも「仕事の思想」の大切さを教えてくれた彼に、感謝しています。

 

 

 


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