私は4~5年前まで、めっちゃ頑張っていました。。。
それはもう無理して、アフォみたいに!
私の髪型はガッチガチに反り上がって固めており、雨にも負けない強度から
アンブレラの称号を欲しいままにしていました。
こんな感じ(当時の実際の写真)
時は2007年に遡る
2004年に技術コンサルタントとして開業しました。
そして2007年頃、コンサルタントとして順調に知名度も売上も伸ばしてきました。
というのも、この頃は特に東京や大阪等での講演の依頼が多かった事を覚えています。
かなり運にも助けられました。
想像もつかないような大手企業のコンサルティング契約に結び付いたり、1社で契約期間が終わると同時に新規企業との契約になったりと、順調以外の言葉が見つからないような状況でした。
しかし、ココに落とし穴があったのです。
この状況を「自分の実力」と勘違いしていた
技術のコンサルタントとしては、日本中探しても他に居ない若さで起業しましたので、全てを結果で示すしかありません。
私がコンサルしている分野では、これまで早期希望退職か、定年を迎えた後に起業した人しか居ません。
そういう意味では、私は日本で初めてに近いくらい少ない(この分野で)若い技術コンサルタントでした。
当然ですが、同じことを言っても百戦錬磨の年配コンサルタントが言うのと、私のような若いコンサルタントが言うのでは、重みが違います。
正しい事を言っているのですが、信用してもらえない、信用してもらい難い立場での起業でした。
だったら起業なんてやめて、どこかの会社に転職すれば良いのに・・・と、きっと周りの多くの人が考えたと思います。
家族ですらそうでしたから。
でも、なぜかソコだけはやりたくなかった。
大丈夫!という気持ちと、やるんだ!という気持ちが入り混じった感じでした。
まぁ、そういう状況での起業でしたので、結果を出す事は当然!
でしたし、クライアントが100を要求していれば、200以上で返さないと、次の契約に繋がらない状況でした。
また、コンサルだけでは不安定だと考え、コンサル業務に繋がる別事業も立ち上げ、それも徐々にではありますが業績が伸びていきました。
売上としては、コンサルが少ないときは別事業が多く、コンサルが多い時は別事業は普通で、といったように下がる要素が無いように事業コントロールしていきました。
このような状況下で仕事を増やしてきた私は、
「自分の実力で仕事を増やしてきた!」
という想いが、知らず知らずのうちに強くなっていたようです。
リーマンショックも関係なく業績が伸びていきましたから・・・。
神様はちゃんと見ている
2009年、2010年と業績は見事に落ちました。
それまでに蓄えた貯蓄も、この2年で一気に吐き出すハメになりました。
そしてコレはコンサルという業種ゆえの事なのか・・・?
実質的な売上は激減したにも拘らず、相談事はいつものように多いのです。
相談は多いけどコンサルには繋がらない・・・。
クライアントは、相談はしたいけどコンサル費は払えない、といった感じでした。
これまで自分で何とかしてきたので、この相談事も「次への種まき」と思い、とにかくがむしゃらに頑張っていました。
今では解るのですが、頑張る事と自分がやっていて気持ちが良い事とは、まったく違うんですよね。
これまで頑張る事しかしてこなかったので、それに頑張る事で何とかしてきた、何とかなってしまっていたので、何も疑わずとにかく目の前の事を「頑張って」こなす日々が続きました。
何と言うんでしょうか・・・、この時の頑張る事って、
「会社の為」、「家族の為」、「未来の為」、「○○の為」・・・
って、結局は自分が「したい事・好きな事」ではなく、何かの為という大義名分を作って
自分を正当化しようとしていたのだと思います。
『だってしょうがないじゃないかぁ~(えなり風に)』って感じ。
この状況で、いちばんマイナスの影響を受けたのは、家族でした。
家庭を顧みなかった
私は家庭内では、すぐに怒る方ではなかったので、直接的に家族に当たったり、怒鳴ったりとかはしなかったですが、後で家族に聞いた話では、、、
「常にイライラしている」
「言葉は丁寧だけど、怒りやすいのがかわる」
「近寄り難い」・・・等々
ものすごく悪い印象を家庭内で振りまいていたようです。
この時は、全然そんな風に思ってもいなかったですが、
きっと事業が良くなれば元に戻るさ!
といった感じで軽く考えていました。でも、
それが大きな間違いだと気付くのは、売上が回復した後に気付かされるのです。
あぁ・・・勘違い
2012年から、少しずつではありますが売上も回復してきました。
今思えば、ドン底まで行きそうだった2011年、半ば諦めのように
「最悪、再度サラリーマンに戻っても何とかなるさ」
と覚悟してから、少しずつ事業も回復してきたように思います。
実際に企業の誘いもありましたし。
何はともあれ業績も回復してきて、以前のようにバリバリと働ける喜びも戻ってきました。
この時の自分は、悪くなったときの事を経験したので、更に色々な事にシビアになり、良くも悪くも厳しい人間になっていたと思います。
これを書いている今だから解るのですが、更に余裕が無くなった感じ。
でも当時は、それは「良い事」、「家族や会社にとって必要な事」と認識していましたので、悪い事どころか良い事をしているって考えていました。
対外的には、忙しく・余裕も・安心感もあるコンサルタントとして振る舞っていました。
(そういう仮面を被っていた)
ですので、この当時私がこのような状況であった事は、私を知っている人は誰も予想が付かなかった事だと思います。
そうして外で仮面を被って接していましたので、家庭に戻ると更に精神的に安定していないというか、喜怒哀楽の差が激しい感じでしたので、家族は大変だったと思います。
相談事のアドバイザー?のきっかけ
この頃からでしょうか・・・
一丁前に人の悩み事の相談とかアドバイスしてましたね。
仮面を通して出てくる言葉だったのに、相手は
「ほぉ~」とか、「そうか!ありがとうございます。」とか、
非常に参考になったみたいでしたが・・・、
自分の内面では
「自分は出来ていないのに、よく言えるなぁ」 とか、
「それ!お前の事だろ!」
といったように、人にアドバイスしているのですが、全て自分に言っているような感覚でしたね。
人前では余裕ぶって、その実 内面はすごく不安で、そのイライラを家族に向ける。
という最悪な日々を過ごしていました。
そんな状況で家庭が良くなるわけありませんよね。
よく家庭を顧みずに仕事をした結果、仕事は成功したけれど家庭を壊してしまった
という話はよく聞きますが、自分はそんな事ない!って思いながらも、ソコへ向けて一直線でしたね。
そんな状況の中、2014年5月11日に家庭内で大きな事件が発生します。
詳細は、まだ書ける勇気が無いので伏せますが、この事がキッカケで大きく僕の人生観が変わっていきます。
今考えると面白いもので、こういった状況の時って、必ずその状況と正反対の、まるで弱っている自分をちゃんと認めてるよ!っていう状況や人が現れるんですね。
私の場合は複数の出来事や、複数人が現れました。男性も女性も。
信じてもらえないかもしれませんが、浮気や不倫といった事は、一切しておりません。
私の性格なのでしょうが、こういう状況だからこそ誰かに癒してもらいたい・・・といった感情は全くなく、むしろ逆で
一人で考えたいから余計な世話を焼いて欲しくない!という考えでした。
この時の事を踏まえて「今」考える・感じる事は、別の機会で書き残していきたいと思います。
ただ、浮気や不倫をする人の気持ちとか、なぜ浮気や不倫をしてしまうか?、どうしてそういう風になるか、は分かったような気がします。
生き方が変わった
何が変わってきたのか?というと・・・。
まず、執着や不安が少なくなりました。
「~たい」とか、「~しないといけない」とか、「~であるべき」といった事が、今では殆どありません。
次に感情をすぐに手放せるようになりました。
感情に支配されて行動する事が少なくなった、と言う方が伝わりやすいかもしれません。
これ、誤解の無いようにしたいのですが、「イライラしなくなった」とか、「怒らなくなった」とか、「欲求が無くなった」とか、そんな事ありませんからね。
イライラもしますよ今でも。
でも、イライラした根にすぐ辿り着けるようになったので、すぐにイライラは無くす事ができるようになりました。
怒っても、いつまでも怒っている、という事はありません。
欲しいものは欲しいので、欲求も普通にあります。
要は行動を感情に支配されなくなっただけです。
ですので当然目の前には、悪い事や起きてほしくない現実が現れます。
そこで発生した感情に自分が支配されなくなっただけ。う~ん、表現が難しいです。
「起こった現実→起きた感情→行動」だったのが、
「起こった現実→起きた感情→選択できる自分→行動」と、ワンクッション入った感じでしょうか。
起こった現実は変えられません。
湧いて出てきた感情も同じで、出てきたものはショウガナイです。
でも、それらに対する「受け止め方」は、自分で選択できます。
実は苦しい世界の住人である時は、この「選択」が出来なかったんだと思います。
ですから、「家族と仲良くする」のも「仲良くしない」のも、自分で選択できるんです。
んで、どっちが 『したいか』で取る行動を決めます。
「どっちが正しいか」や「どっち良いか」ではありません。
「したいか」です。
簡単に言ってしまうと、自分に素直になった、のでしょう。
嬉しかったら「嬉しいよ」と相手にお知らせできるようになりました(以前は恥ずかしくてできなかった)。
嫌な事は「それは嫌いですよ」とお知らせできる(以前は嫌われるのが怖くてできなかった)ようになりました。
今までは、「こんな事言ったら、相手がどう思うのだろうか?」と、勝手に自分で決めつけてお知らせしなかったり、「立場上、そういう事を言う(する)べきではない」と、勝手に自分で決めつけていた事に気付きました。
なんてマヌケな自分ルール!
だってそうですよね。
例えば、「お風呂に入る前はトイレに行くべき」というのが、自分ルールの人が居たとします。
その人が銭湯に行って、風呂に入る前にトイレに行かない人を見て
「なんて非常識な!あ~イライラする!文句いってやろうかしら。」
って愚痴ってたら、どう思います??
「コイツ頭おかしいんちゃうか?」 とか
「そんなん人の勝手やん!」って思いません?
でも私は、コレと同じことで苦しんでいたんです。
仕事にも変化がありました。
頑張って仕事を取ろう!とするのではなく
「ま、有っても良いし無くても良いかぁ」
って構えていたら、ドンドン仕事が入ってきたのです。とっても不思議。
忙しいのは相変わらずですが、これまでと同じ労働時間で、売上は150%~200%くらいに成長しました。
でも一番の変化は、クライアントには失礼かもしれませんが、仕事が終わった時の素直な感想・・・
これまでは、「あ~疲れた、今日も頑張った。明日も頑張ろう!」だったのですが、
今は「あ~楽しかった、今日もよく遊んだ。明日は何して遊ぼうか♪」
という気持ちが湧いてくるんです。
よく「好きな事を仕事にする」とか、「本当にやりたい事をしましょう」とか言われますし、「成功した人ほど仕事をしていない」という事の意味は、こういう事かなって考えています。
結果的に、今では専門としている技術とは全然関係のない企業のコンサルティングも行っていますし、好きで勝手に始めた事(売ったり商売にするつもりがなかった事)が、思いもよらない方向へ事業として成長し始めています。
以前よりも、色々な人から相談をされるようになりましたが、本心でお話ししていますし、その人にとって とても気持ちが軽くなる話ができているようで、私も嬉しく思っています。
これからは、数年かけて自分に起きた変化を楽しんでいきたいと思っています。
もちろん、確証はないですが家族も仕事で関わる人たちも、みんな幸せになれるようなお手伝いをしていきたい、していけるだろうなぁ、って根拠の無い自信に満ち溢れています。
人生も折り返し地点を過ぎてしまいましたが、何かこれからが楽しみで仕方がないですし、いま私は幸せです。
(長文を最後までお読み頂き、有難うございました)
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