目次
「幸せになりたい?だったら原始時代からやり直せ!」第7話です。
今回は、新たな仲間が加わります。
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ブショとしての仲間集め
(各々の能力を生かした組織を作る)
村中をリョクとオトリは歩き回って、自分たちのブショに入ってくれそうな人を探した。
すると村外れの大きな木の下に、一人の青年が座って何かをしているのを見つけたのだった。
リョクとオトリは、青年に近づき話しかけた。
「やぁ、君はココで何をしてるんだい?ん?何かを作ってるみたいだね。一体何を作ってるんだい?」リョクが言った。
リョクは愛くるしい笑顔で話しかけたが、青年はいかにも煩わしい表情を浮かべボソボソと話し始めた。
「あぁ、なんだ・・・リョクか。君のことは知ってるワナ。さっき君の兄のソウが、広場で大声で言ってたワナからね。僕も聞いてて、思わず大笑いしてしまったワナよ。」
どうやら青年はリョクの事を知っているようだったが、話しかけられたのが鬱陶しそうに返答した。
リョクは、先ほどまで多くの村人にバカにされていた事を急に思い出し、恥ずかしそうな顔をした。
「ゴメン、ゴメン。笑ったのは君の事じゃないワナ。君の兄のソウが、あまりにも自慢気に話してて、その自分の話に酔ってる顔を見てたら・・・プププッ。思い出しただけで笑ってしまうワナよ。」青年は申し訳なさそうに手を振りながら話を続けた。
そして、青年はしばらく笑い続けた後、笑い過ぎて目に溜まった涙を拭うと、一つ大きな息を吐き出して続きを話し始めた。
トラプ
「はぁ、僕の名前はトラプって言うワナ、この木の下で狩りの役に立つ道具や仕掛けを作ってるワナよ。」青年は作った道具を見せながら話した。
トラプは、体はガッチリし筋肉は多いが背が低く、オトリとは真逆の体型をしていた。
性格は明るく陽気で、その体型も相まってか、どこか憎めない感じの青年である。
「へぇ~、狩りの役に立つ道具かぁ。すごいね!君は。羨ましいよ。お!いろいろと変わった道具がたくさんあるね。どうやって狩りに使うか興味が湧いてきたよ。今度、君の狩りの仕方を見せてくれないかな?」リョクは興味津々で狩猟道具を見つめながら質問した。
狩りの仕方が見たいと言われたトラプは、先ほどまであんなに笑っていた表情が一転し、少し寂しそうな表情を浮かべた。
「それが・・・、狩りでは獲物を仕留めた事は無いワナ。いつも獲物に手傷は負わせてると思うワナけど・・・。」トラプは言い辛そうに話し出し、はに暗い顔になり、小さな声で話しを続けた。
「仕掛けに掛かった獲物が、負傷した痕跡が地面に残ってるワナよ・・・。だけど大きめの獲物にはいつも逃げられてるみたいワナ・・・。きっと他の誰かが弱った獲物を倒してるワナよ。おかげで僕は小鳥とかウサギとか小動物しか仕留めた事がないワナよ。だから僕は大きな獲物を狩りに行くようなブショには、どうやったって入れてもらえないワナよ。」トラプは悔しそうだ。
「だったら、大きな獲物を弱らせたのは自分だ、ってみんなに言えば良いんじゃない!?オイラが代わりに言ってきてあげようか?」オトリが如何にも簡単だと言わんばかりに言った。
それを聞いたトラプは、半ば興奮して答えた。
「そんなの誰も信じないワナよ。大きな獲物を仕留めた本人は、『弱ってた』なんて言わないワナ。だって村に帰ってきて自慢できないワナからね。・・・僕も言った事はあるけど、相手にされなかったワナよ。悔しいワナよ!」トラプは見るからに悔しそうだ。
それを聞いたリョクとオトリは、しばらくの間トラプの状況を考え、何とかしてトラプに大きな獲物を獲る方法がないか考えた。
そして二人同時に、思い付いたように顔を見合わせて、トラプに言った。
「そっかぁ・・・。それは悔しかったろうね・・・。じゃあ、もしよかったらで良いんだけど・・・僕らが作ったブショに入らないかい?と言っても、僕らは大きな獲物どころか小動物だって獲ったことないんだけど・・・。だけど僕らは、みんなで仕留めた獲物は、みんなで等分に分ける事は約束できるよ。人の手柄を自分のものにするような事はしないし、自分の手柄はブショのみんなで分ける、どうかな?」リョクが優しく問いかけた。
それを聞いたトラプは大変驚き、嬉しそうな表情を浮かべたが、少し言いにくそうに話した。
「え?い、いいのかい?だけど・・・僕は獲物と直接戦闘をしたことは無いワナよ。」トラプは突然受けた誘いだったが、初めての勧誘出会ったため、嬉しそうに答えた。
その様子を見ていたリョクは、満面の笑みで答えた。
「もちろん、いいに決まってるよ。こちらこそ、よろしく頼むね。今から僕らはブショ仲間だ。」
「なんか嬉しいな~。オイラいつも一人だったから、仲間ができて本当に嬉しいよ。」オトリもトラプのブショ入りに賛同した。
こうしてリョクには2人のブショ仲間が出来た。
カイシャ村には他にもブショがあったが、ほとんどのブショは、第一線で活躍している狩りの上手い人達で構成されており、ブショ内で獲物の取れ高の競争が行われる事が一般的であった。
あるブショでは取れ高の課題(この地方では「ノルマ」と呼ばれる)が決まっていて、その暦の終わりが近づくと、ノルマを達成できていない者は朝から晩まで、時には何日も野宿してノルマを達成するのだった。
リョクが突然、閃いたように2人に問いかけた。
「ねぇ、みんな。僕たちは第一線で活躍しているような狩りの上手い人達とは、ずいぶん違うよね。そこでね、僕らのブショは一般的なブショとは大きく違った、つまりお互いに獲物の取れ高を競い合うんじゃなく、ブショ内の常識を全く違うものにしたらどうか、と思うんだ。」
突然のリョクの申し出に、二人はじっとリョクを見つめて次の言葉を待った。
「さっきも言ったけど、獲った獲物はみんなで分ける、っていうのを前提として何個か決め事を作ろうと思うんだ。できれば二人の意見も聞きたいから、それぞれ決め事を一つづつ言っていこう。まずは僕から言うね。」
※次回に続きます。ご意見ご感想は記事の一番下のフォームよりお願いします。
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