シンプルに生きる

TQMとQCサークル活動② ★ W.エドワード・デミング博士に学ぼう!

昨日の記事でTQMとQCサークル活動の成り立ちについて、お話をしてきました。

W.エドワード・デミング博士が、その理論を日本に導入してくれたものでした。その考え方や活動手法は、現在も受け継がれていると思います。

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TQMとQCサークルの役割


TQMは、顧客の満足する品質を備えた製品やサービスを、適時に、適切な価格で提供できるように、企業の全組織を効果的・効率的に運営し、経営ビジョンの達成に貢献する体系的活動、と説明があります。

この中の「品質」は、製品に限らずサービスも対象にしていますので、電話応対やクレーム対処などの日常業務だけでなく、事務処理や仕入から販売までのしくみ等の「質」も加味されます。

簡単に言うと、製品やサービスにおけるミスをゼロに近づけていく事だけでなく、製品の製造過程やサービスの提供過程まで、見過ごされがちなミスや不具合についても目を向けて品質の向上・改善を図る活動になります。

 

では、TQMとQCサークルの役割とは何なのでしょうか?

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まず、QCとは英語の Quality Control(クォリティ・コントロール)「品質管理」を略したものです。

品質管理というのは、組織内のあらゆる階層(経営から製造・販売まで)の創意工夫をまとめて、経営・品質の向上に役立てる方法の事です。

QCサークル活動の事を、単に「QC」と言っている人も多いですが、QCとQCサークルは厳密には同じではありません。

そして、QCサークル活動とは簡単に言うと、改善小集団活動のことを指す事が多いと思います。

職場で小グループを作って、不具合を改善し、より良い職場環境を作ったり、お客様からも喜ばれるように継続的な活動をしていく事が、この活動の主旨になります。

 

一般的な企業では、経営者の持つビジョンを実現するために、中長期計画や年度方針を立てて目標と実施計画を策定します。

それを担当者クラスへと展開し、実施していくのですが、このときQC的な見方・考え方に基づいて計画の実施、問題の解決にあたる事になります。つまり、TQMで全社的な方向を定めておき、QCサークルで問題解決を図るわけです。

 

また、QCサークル活動で従業員一人一人の問題解決能力を向上させること、これが企業をさらに前進させる原動力になっていくのです。

 

 

 


事例


ここで、簡単な事例を交えて説明します。

QCサークルを導入している企業の工場で、設備トラブルによるラインの停止が頻繁に起こり、問題となっていました。いわゆる「チョコ停」が頻発していたんです。

 

ところが、1回の停止時間が短時間であり応急処置も時間がかからない、という事と、この問題の真の要因解析には多大な時間と人的なエネルギーが必要になってしまう、との思い込みがありました。

この思い込みの影響で、この会社でのQCサークルでは、他の簡単に解決できる問題やトラブルの改善を優先し、先の問題の真因の追求を取り上げることはしませんでした。

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ところが、TQMを導入したところ、「生産性10%向上」という数年前から未達成であった目標に対し、本格的に取り組むことになりました。

そこで、その目標を達成するための検討会が開かれ十分な討議を行いました。

 

その結果、設備トラブル問題を抜本的に解決せざるを得ないことが判明しました。

そして、QCサークルにて解決する事になりました。(QCサークル活動の解決事例は別の機会に紹介します)

そして、時間はかかりましたがトラブルを解消し、長年に渡りって念願だった、生産性の10%向上が達成できました。

 

このようにTQMでは、経営的な戦略の実現のためにQCサークルを活用します。そしてもちろん、問題解決手法として捉え、活用しているのです。

 

 

 

 


まとめと次回


QCサークルはボトムアップが基本です。

ですので、全ての従業員にQC的な発想を根付かせる必要があります。

 

正直なところ、管理職の多くの人は「自分の仕事を改善しましょう」、「歩留まりを上げるためのアイディアを出しましょう」と言っても、当人は何をどうしてよいのかさっぱり分からず、結局は改善のためではなく、その場を適当にごまかすために、苦し紛れの適当なアイディアを持ってくるのが現状です。

 

一般の従業員は、改善はされる事は望んでいますが、自分でやる事には否定的です。

自分の作業を自分で改善しようとは、夢にも思っていません。誰かがやってくれれば良いのです。

 

この状態の人々を対象に、ボトムアップでQC的な発想を根付かせQCサークルを進めて行くには大変な根気と教育が必要になると思います。

 

次回は、「PDCA」の話をします。

 

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