今年(2017年)は、やっぱり冷夏になりましたね。
今となってはブログに書いておけば良かったと後悔していますが…。
私は今年は『日本は冷夏になるよぉ』と私塾のメンバー等に言っていました。
今年の6月下旬の事です。
すると
「いやいや佐竹さん!今(6月)でさえ、こんなに暑いのに冷夏にはなりませんよ!」
「むしろ、今年は猛暑になると思いますよ。ラニーニャ現象が起きてるし…」
と、言われてしまいました。。。
しかし私は、こう信じているのです。
・アメリカが猛暑になると日本は冷夏になる
6月下旬のニュースです。
今年6月21日 アメリカ南西部を襲っている記録的な猛暑により、ホームレス1人とハイカー2人を含む4人が死亡したと、アメリカの地元メディアが伝えたのをTVで見ました。
TVによると、猛暑をもたらしているのは、コロラド、ユタ、ニューメキシコ、アリゾナの4州が接するフォーコーナーズ地域に停滞している高気圧の影響で、猛暑がピークとなった20日午後には、カリフォルニア州デスバレーで摂氏52.8℃を記録したそうです。
ラニーニャ現象
南方ペルー沖の海面温度が急激に下がることで起こる異常気象の事です。
エルニーニョ現象とは正反対の条件を作り出します。
南方沖の海面温度が通常より高くなることで起こる、エルニーニョと対になって起こる現象であるため、男の子を意味するエルニーニョという名前と対に、女の子を意味する「ラニーニャ」という名前がつけられましたそうです。
ラニーニャ現象は、南米ペルー沖の海水が低くなる事で起きます。
南米ペルー沖の海水が低くなると、アジア沖に温かく湿った水蒸気が集まり、ミクロネシア諸島やポリネシア諸島沖周辺に雨を大量に降らせる雷雲が出来るのです。
すると、太平洋上の東と西の地域で温度の差が大きくなります。
温度差が大きいので、風と海流が強まります。
太平洋上を南米から沖合いへ向かって吹く強い貿易風によって、南米沖の海面にある温かい海水は押し流されます。
これに引っ張られるようにして深海の冷たい海水が上がってくるのです。
南米ペルー沖の海面水温が平年の基準値より5度以上低くなる期間が6ヶ月以上続くと、ラニーニャが発生したと断定されます。
ラニーニャ現象が起こると日本は…?
ラニーニャ現象が起こった年は、日本に乾燥した空気が流れ込むようになります。
すると、空梅雨や猛暑になります。
逆に、その年の冬は寒冬になる事が多いと言われています。
要は、貿易風(偏西風)の影響で
1.弱風によりペルー沖の海水温が上昇し
2.逆にインドネシア沖の海水温が上がらない
だから日本も冷夏になる、と言う事です。
ちなみにラニーニャ現象が起きた年は、北米では冷夏になりやすいという特徴があります。
結果が違う時は…?
前回の記事でも記載しましたが、私は技術コンサルタントですので、2つのキーワードには常に注意しています。
「結果が出ないのは、やり方が間違っている」
「やり方が合っているにも関わらず、結果が出ないのは前提が間違っている」
今回の事例で考えてみると
「北米では猛暑になったが、南米ではラニーニャ現象が起きている」
という背反するような現象(結果)が起きました。
南米でエルニーニョ現象が起きていたのであれば、通常通りの結果ですが今回は真逆です。
・北米が猛暑=結果
・南米でラニーニャ現象=前提
これは前提と結果の因果関係が破綻している事になります。
ですから冒頭の
「むしろ、今年は猛暑になると思いますよ。ラニーニャ現象が起きてるし…」
も、破綻する可能性が高いという事になります。
「異常」という言葉で片付けてしまえば楽なのですが、何かの結果が出たと言う事は、何か前提が存在するという事ですので、考えていくと面白いと思います。
今回は、
・「たまたま」台風がもたらした長雨のせいで日本は涼しかった。
・韓国や中国南部では猛暑だった。
等、日本だけ偶然にも冷夏だけだったかもしれません。
でも、日本に長雨が降った原因は?
海水温が高く、雨雲を発生させやすかったから??
こう考えてみても、ラニーニャ現象とは逆の事が起きました。
期待して最後まで読んで頂いた人には申し訳ありませんが、私にも答えは分かりません。
たまたま冷夏と予想した事が当たっただけ、かもしれません。
物事の真実を見抜くには、ある意味「センス」が必要です。
そのセンスは経験によって磨かれます。
そのセンスを磨く一番の経験とは、『考える力』です。
私塾でも繰り返し伝えている事ですが、最近では問題に対する答えを急ぐあまり、考える力が弱くなっている人が多い傾向にあります。
考える力が有れば分かる事ですが、「地球は温暖化していない」し、「南極の氷は溶けるどころか増える」し、「脳は疲れない」し、「130超えても高血圧ではない」のです。(この辺りは、いずれ記事にしたいと思います)
さぁ! 情報社会だからこそ
簡単に情報や答えが手に入ってしまう現代だからこそ
考える事を習慣にして「力」にしていきましょう。
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