見えない問題の解決方法・・・最終回です。
このプロセスは最後のプロセスであり、行動をする事と効果の測定を行うプロセスになります。
前回作った計画に対する進捗度を測定して、目標達成の度合いを確認する。
また、目標達成・未達成の原因分析も、この段階に含まれます。
行動指標を生成する
目標達成のための行動指標には、実は4段階存在します。
第1段階 行動するマインドがない → マインドを生む行動指標
いわゆる気が無い、というやつです。
当たり前ですが、気が無い状態では行動できません。
第2段階 計画がまだできていない → 計画を作る行動指標
やる気はあるけど、具体的に何をどうしたら良いか分からない状態です。
やる!やる!といって、結局やらない状態とも言えます。
第3段階 計画を実行している → 達成を促す行動指針
やる!と言い、計画を作り、実際に行動している状態です。
第4段階 計画がほぼ達成できた → 新たな目標を生む行動指針
やった結果、ほとんど達成できた状態です。
この状態の時、多くは次の目標が頭に浮かぶ事でしょう。
会社などの組織で行う場合の行動指標は、必ず関わる人々が解る言葉で、且つ出来るだけ具体的な、数値化されたものを、関係者の目に付くところに掲示するようにしましょう。
そうすることで「有言実行」を促す事にもなります。
この時、行動を指示する人だけでなく、実行する人達も自ら行動指標を作成し、合意すること。
つまり、スパイラル・アップが、「成功する種」になります。
行動し努力をする
行動指標ができたら、達成に向けてあらゆる努力をする必要があります。
ありますが、これ!言葉としては・・・難しいんですよね。。。
いや、努力が難しいという意味では無いのですが・・・。
というのも、おそらく日本人は、世界的に見ても努力する事に抵抗が少ない国民性を持っていると思います。
これは、「良い・悪い」という話ではなく。
であるが故に、努力と聞くと「頑張る!」という言葉と繋がりやすいんです。
私は、努力=頑張る、とは考えていません。
むしろ頑張るのは好きではありません。
楽しい事(趣味でもスポーツでも)をしているとき・・・、きっと頑張っているのでしょうけど、努力している感じは無いですよね。
逆に、楽しい事をしているとき・・・、努力はしているのでしょうが、辛くはないですよね。
むしろ、もっと上手になりたい!とか、すごくポジティブで、ワクワクしながら行動していると思います。
ココで言う努力とは、そんなイメージで理解して頂けると嬉しいです。
で、肝心なのが
1. 必ず成功できるという信念や確信
2. 自分がする!しなければ!という志や責務
なんです。
この信念と志が、努力のエネルギーを生み出し、さまざまな行動の「成功の種」を与えてくれます。
組織での場合、意思決定者は以下のような4要素に関して注意を払うようにして、目標達成・問題解決に関わる人を動かす努力をしてください。
1. 人を見抜く(特に隠れた資質を見抜くこと)
2. 人を育てる(資質を引き出すこと)
3. 人を活かす(活躍の場を与えること)
4. 人に報いる(達成した努力に対して相応の対価を支払うこと)
目標達成度を測定する
では、実際に行動に移して、何かしらの結果が出たとしましょう。
行動(アクション)を起こせば、良い・悪いに関わらず、結果であるリアクションがあるはずです。
で、目標が達成出来た場合・・・、なぜ目標を達成できたのか?を考えてみます。
目標達成の評価方法は以下の2つに大別できます。
1. 成果・結果をいかに評価・分析するか
→ 目標と現状の差異に対する評価・分析
2. 人をいかに評価・分析するか(組織の場合)
→ 目標達成のための努力に対する評価・分析
これらを適切に評価・分析することで何がどう達成されたかが理解できます。
基本的には、目標であった状態と、今の状態との差(ギャップ)が問題であったはずです。
その差(ギャップ)が無ければ、目標の状態を「理想」や「目標」とはしなかったはずですので。
その差が、どれだけ埋まったか?を判定すれば良いのです。
原因分析をする
先ほどとは逆に、目標を達成出来なかったとしましょう。
では、なぜ目標を達成できなかったのか?を原因分析する必要があります。
それが、次の行動や目標達成には欠かせないからです。
原因には
「水平構造」
「垂直構造」
があります。
それらから原因と結果の因果関係を明確にしていく事が必要です。
「水平構造」とは、目標未達成の原因のお互いに直接の関係がない要因の事です。
どういうことか?というと・・・情報分析(その②)や意志決定(その③)の際の、分析や想定の甘さや、経験不足から来る見込み違い、が原因となっている事です。
「垂直構造」とは、同じ原因に関するさらに深い要因の事です。
これは、意志決定(その③)で解説した「リスク検討」の時の、想定が浅い事によって起こる原因です。
水平・垂直構造を理解し、複雑に絡み合った構造を解読することで、深いレベルで原因分析ができるようになります。
まとめ
まぁ、4回に渡って解説してきましたが、実は何も難しい事は言っていません。
ですが、当たり前の事を当たり前にこなす事は、非常に難しい事です。
今回紹介した4つの解決方法は、思考プロセスとして理解して頂き、御自身のビジネスに当てはめて考える事を、お勧めします。
それでは最後に総括します。
ご存知の通り、問題とは、目標と現状の差異であり、
問題 = 目標 - 現状
で表されます。
この公式で重要なのは、目標の高さ・大きさにより、問題になったり、問題にならなかったりするということです。
どんなトラブルが発生したとしても、それを解決すべき人が、
「そんなことは起きて当たり前。対応する必要なし。」
と考えたとしたら、その時点で、そのトラブルは、問題ではなくなってしまいます。
ですので、やり方次第では
「よく見える問題」に見えたり、
「まったく見えない問題」
になったりします。
「優良企業ほど難しい問題が山ほどある」
アメリカのPCメーカーの会長の言葉です。
高い目標を追求する経営者は、利益が少々出たくらいでは満足しません。
・現在の経営が収益のチャンスをいかに逃しているか
・社員の能力が十分に発揮できていないのではないか
社内は問題だらけである事、問題とは意識レベルによって、どれだけでも設定できる事、に気づいています。
なぜなら、「問題とは,目標から現状を引いた差(ギャップ)」なのですから。
つまり優良企業であればあるほど(会社規模の話ではなく、経営者マインドが高い企業)、現状より更に高い成長を目指しているために、問題が山ほどある事になます。
そして、その問題を解決する毎に、より高い成長が実現されていく事になるのです。
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